主要天然香料
Carrot Seed oil キャロットシード油
食用人参であるセリ科のDaucus carota L.の種子を水蒸気蒸留して得る。主としてフランスで行われている。やや油臭いスパイシーでオリスコンクリート様の匂いがする。そのため脱テルペン処理して精製し、すっきりしたオイルとする。イオノン類、メチルイオノン類、オリスなどとよく調和し、隠し味として微妙な陰影を与える。
オリエンタルタイプや、モダンなアルデヒドノートなどに微量用いられる。
Camalion Absolute カーネーションアブソリュート
ナデシコ科のDianthus caryophyllus L.の需要の少ない時期(6月~8月)に花を摘み採り、溶剤抽出して得る。コンクリートの収率は0.2~0.3%で、コンクリートからアブソリュートへの収率は10~25%と低い。したがってコスト高になる。生産量は極めて少なく、一部の需要者のために行われている。
黄緑色の粘骨匪の液体で、およそ花の香りとは大部異なり、Calchauvet社のものはバーバルからグリーンの重い匂いがする。
Cardamon oil カルダモン油
カルダモン(ショウガ科Elettaria cardamomum(L.)Maton)の種子から水蒸気蒸留して得るオイルは、イソジャスモンに似たスパイシーな立ちをもち、独特のバーバル様の出方とともにカンフアー様のノートもある。ごく微量をオーデコロン、シプレー、ジャスミンなどに用いるが、ミュゲヘの応用は広く知られている。野生または栽培地はスリランカ、インド、グアテマラ、エルサルパドル、中央アメリカ。匂い紙で3日間は匂わない。
世界のカルダモン油の生産量は4トン以下(1984年)。
Carawayoil キャラウェイ油
姫薗香が和名。主成分は60%にのぽるd-Carvoneで、スペアミントに似た、スパイシーでやや辛みのある、食欲をそそる独特の匂いをもつ。セリ科Cammcarvi L.の熟成した種子(シード)を水蒸気蒸留して得る。
広くヨーロッパ、東欧、インド、パキスタンで栽培されているが、主な産地はオランダ、ポーランド、エジプト。シードの生産はなかでもオランダが中心。
香粧品香料には微量を隠し味のように使われるが、大半はフレーバーに供される
Camphor Oil 樟脳油(カンファー油)
樟本の各部から採れる。主要な生産地は台湾。
- 原木-Camphoroil(水蒸気蒸留)
- 白油-テルペン(20%)
- 樟脳-50%
- 赤油-サフロール(ヘリオトロピン、バニリン原料)
- 藍油-セスキテルペン
Calamus oil カラマス油
菖蒲の根を水蒸気蒸留して得るカラマス油は、五月の節句に飾ったり、風呂に入れる菖蒲の茎を押しつぶしたときの匂いがする。
温帯地域に広く野生しているサトイモの科のAcorus calamus L.を用いるが、偽和が多く、しかも比較的値段が高い。主な生産地は、朝鮮民主主義人民共和。
独特の匂い日は特微かありすぎてその用量は社術的な問題に入るが、シプレーなどの香調のアクセントとして用いられる。
Cajuput Oil カヤプテ油
シネオールからカンフアー様のバーバルで、ややスパイシーな特有の匂いがする。
インドネシアのモルッカ諸島に野生している中程度の本Melaleuca minorの新鮮な枝葉を水蒸気蒸留して得る。極東ではローカな医薬品として用いられている以外に、今日では用途は殆どない。廉価なユーカリプタス油にお株を奪われている。
Cade Oil ケード油
ケード油は、ヒノキ科の植物Juniperus oxycedrusの心材の乾留により得られるジュニパータール(JuniPer Tar)と同一物である。粗製のケード油は精製または再精製して、香料として使用できるようにする。
生産はスペイン、フランス、ユーゴ、スロバキアが中心になる。大半は医薬用。
精製したケード油は強いタール様のスモーキーなフェノール臭をもっている。レザーノートをはじめ、フローラルなブーケ調にもごく微量用いられるが、事情が許せば、特殊な薬用石けんにも使われる。
Buchu Leafoil ブキュウリーフ油
南アフリカにたくさん野生しているミカン科の草のBarosma betuhna Bartl.の乾燥葉を水蒸気蒸留して得る。蒸留はイギリス、オランダ、アメリカで行われている。かなり高価な精油。
特徴のあるミント様のフレッシュクールな匂いと、やや薬臭い匂いとを併せもつ。残香も強く、Abs.Bourgeons de Cassisの廉価版という印象になる。チオ(thio)化合物の匂いがする。
シプレータイプなどにごく少量用いて、フレッシュ感を出し、拡散力を与える。
Broom Absolute ブルームアブソリュート
南フランスを訪れると、いつでも野生で花をつけているのが見られるが、花の季節は何といっても初夏の6月。グラースの裏山が真黄色のこの花で覆われている時は一見に値する。ヨーロッパの原産。
ルームはフランス語ではgenetと呼ばれ、和名はエニシダ。マメ科の植物SParthlm jnniceは肌L.を溶剤抽出して得る。暗緑色の液体で、ややファッテイでバーバルな黒砂糖様の甘味をもつ。ハニー様でロージーなノートもあり、花香こ用いて独特の深みを与える。経時変化で、やや酸味を伴ったフルーティな匂いになる。
フレーバーに少量用いて、改良効果の最も著しい香料のひとつといわれている。